1951-01-27 第10回国会 衆議院 本会議 第6号
われわれ日本民族は、不幸にして、誤れる軍閥の指導によつて廃墟の中に突き落されたのであります。領土の四割四分を失い、二百六十三万三千人の生命を、あるいは失い、あるいは傷つけたのでありまして、今日白衣を着て、あわれみを乞う人たち、墓標さえつくることもできない遺家族、生活の方途に迷う婦女子が、いまなお千数百万を下らないであろう。
われわれ日本民族は、不幸にして、誤れる軍閥の指導によつて廃墟の中に突き落されたのであります。領土の四割四分を失い、二百六十三万三千人の生命を、あるいは失い、あるいは傷つけたのでありまして、今日白衣を着て、あわれみを乞う人たち、墓標さえつくることもできない遺家族、生活の方途に迷う婦女子が、いまなお千数百万を下らないであろう。
と申しまするのは、空襲によつて廃墟と化しました日本の國土で、子孫に残し得る唯一のものは、いわゆる区画整理、都市計画一つなのであります。
次に請願第百号、旧光海軍工廠用地の拂下げに関する請願の要旨は、山口縣熊毛郡島田村開作、二軒屋及び島田市の三部落を包含いたしておりまする約百万坪の土地は、昭和十五年光海軍工廠建設地として強制買收されたものでありまして、同工廠は終戰直前空襲によつて廃墟と化しており、今以て何の利用もされておりませんので、右土地を前所有者に拂下げられたいとのことであります。
最も近い例は、無謀な今次戰爭によつて廃墟と化した無残なるこの燒跡に、復興を目指して起ち上つた先駆者は、言うまでもなく露店業者である。しかも、今日の露店業者中には、戰爭の犠牲者たる海外の引揚者、復員者、戰災者、遺家族方はもちろん、戰前までは堂々たる有産階級であつた人々も、今日この露店によつて多く救われたということは、何人も認めるところでありましよう。